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【弁護士による判例解説】推定相続人の廃除が認められる場合/認められない場合(東京高等裁判所平成23年5月9日判決等)

被相続人が、全ての財産を推定相続人の一人に相続させる旨の遺言を作成していたとしても、きょうだいや甥・姪を除く他の推定相続人には、遺留分が認められます。 しかし、生前に推定相続人から被相続人に対する虐待などがあっても、被相続人はその推定相続人…

【弁護士による判例解説】「遺産分割協議後の相続放棄」

1.相続放棄と法定単純承認 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内の熟慮期間内であれば相続放棄をすることができます(民法915条1項本文)。 もっとも、相続人が、「相続財産の全部又は一部を処分」した時には、単純…

【弁護士による判例解説】「相続させる遺言と民法899条の2」 最高裁判所平成14年6月10日判決

今回は、よく用いられる「○○に相続させる」との遺言に関する判例を題材に、平成30年民法改正により新設された民法899条の2についてご紹介します。 1 事案の概要 Aは、妻であるXに対して、本件不動産の権利一切を相続させる旨の遺言を残し、死亡…

【弁護士による判例解説】「負担付遺贈における相続人ではない受益者の地位」 東京地裁平成30年1月18日判決

遺言で負担付遺贈(財産を遺贈する代わりに、受遺者に何らかの負担を求めるもの)がされたにもかかわらず、受遺者が負担を履行しなかった場合、受益者(負担により利益を受ける者)はどうすれば良いのでしょうか。 この点について、民法1027条は、「負担…

【弁護士による判例解説】「遺言執行者による預貯金の払い戻し」 東京地方裁判所平成14年2月22日判決

今回は、本判決を通じて、遺言執行時のトラブルについてご紹介します。 1 遺言執行者とは 遺言執行とは、遺言の内容を実現する手続です。遺言の内容を実現するために、遺言者により指定され(民法1006条1項)、又は家庭裁判所により選任(民法101…

【弁護士による判例解説】特別縁故者のうち、「その他被相続人と特別の縁故にあった者」とはどのような者を指すのか

最近、亡くなった際に、相続人がいらっしゃらない方が増えています。相続人がおらず、遺言もない場合、相続財産は相続財産管理人が管理を始めます。 その手続きの中で、亡くなった方に特に縁のあった方が、全部あるいは一部の相続財産を受け継ぐことを民法は…

【弁護士による判例解説】「死亡退職金は遺産に含まれるか」

死亡退職金とは、本来、従業員本人に支給されるはずであった退職金を、その従業員の死亡により、遺族等が受け取ることになったものです。 死亡退職金については、被相続人が勤務していた企業等に退職金制度がある場合に支払われるものですが、相続との関係で…

【弁護士による判例解説】「生命保険金の受領と相続放棄」 福岡高等裁判所宮崎支部平成10年12月22日決定

今回は、死亡保険金を受領しても相続放棄ができるのかについてご説明します。 1 相続放棄の基礎知識 親が亡くなった際に、子は親の財産や借金を相続するかを決めなくてはならず、相続をする場合を「承認」、相続しない場合を「放棄」といいます(民法91…

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