依頼者:60代男性 遺産分割

相続財産(自宅不動産)の売却を求める他の相続人から自宅を守ったうえで遺産分割協議が成立した事案

亡くなられた方
父親
相続人
長男・長女
相続(遺産)
不動産・預貯金

ご依頼の背景

被相続人である父親の不動産に長男とその家族が長年住んできたが、父親が亡くなったことをきっかけに他の相続人から、相続財産である自宅不動産の売却を求められた。

また、同居していた父親から多額の生前贈与があったとも主張され、半年間に渡り、弁護士の相談を受けながら遺産分割協議を勧めていたが、相手方の態度が強硬であり、当事者間での遺産分割協議が不可能であったため、弁護士への依頼を決心した。

依頼人の主張

父親から大きな生前贈与を受けていたことはない。もちろん一緒に住んでいたため、生活費を多少は負担してもらっていたこともあるが、それは一般的な親子の扶養の範囲内の話である。相手方がずっと前に家を出て、大して実家に寄り付かなかったにも関わらず、様々な主張をしてきたことについて立腹していた。

また、長年住んできた自宅であり愛着があるし、高齢であることからもこれから新たな住居を探すことも出来ず、自宅の相続を前提に遺産分割を協議を進めたいとのご希望を持っていた。

サポートの流れ

競売での売却、生前贈与の存在を強硬に主張する相手方に対し、生前贈与に関する主張を排除しつつ、不動産の売却査定額を下げ、居住用の不動産(自宅)を守れるような形で、代償分割の可能性を探ることとなった。

相続には良くあることであるが、不動産の価格に比べて預貯金の額が少なく、相手方に預貯金を多めに相続させる形での遺産分割協議の実施が出来なかったため、金融機関からの借入れを視野に入れて、遺産分割協議を進めた。

結果

不動産の評価額を強く争い、支払金額を出来る限り抑えると共に、金融機関とも連携することで、資金調達を行い、代償分割によって居住用不動産の売却を免れることとなった。

金融機関の取引履歴等から丁寧に説明することで、生前贈与に関する主張も全額排除することに成功した。

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